劒神社(読み)つるぎじんじゃ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「劒神社」の意味・わかりやすい解説

劒神社
つるぎじんじゃ

福井県越前町にある旧国幣小社。祭神はスサノオノミコトでケヒノオオカミを配祀する。古代の事歴は明らかでないが,地方の有力な寺社として早くから知られていた。鎌倉時代の初め,建保6 (1218) 年より七條院御領となり,次いで安貞2 (1228) 年より門跡寺院の妙法院の支配を受けた。室町時代には守護斯波氏,朝倉氏の崇敬を受け,天正の頃には織田信長の保護を得て発展した。織田氏は天正4 (1576) 年に神領の検地を行ない,1489石3斗を寄進し,また社殿を造立した。二宮と称し江戸時代には一時期社勢は衰えるが,福井藩および大野主の崇敬を得,また伏見宮家の祈願所としても栄えた。神護景雲4 (770) 年9月 11日の銘をもつ劒御子神宮寺の銅鐘を所蔵し,国宝に指定されている。例祭は 10月9日。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android