加久見城跡(読み)かぐみじようあと

日本歴史地名大系 「加久見城跡」の解説

加久見城跡
かぐみじようあと

[現在地名]土佐清水市加久見

加久見の東側の山頂に詰ノ段を構える加(賀)久見氏の本城。加久見氏は以南いなん最強の土豪といわれ、一条教房の幡多はた下向後は、その重臣として数々の武勲をたてたと伝える。教房の下向は応仁二年(一四六八)九月だが、同年一二月には加久見宗孝が教房の斡旋工作で土佐守に任じられており(「大乗院寺社雑事記」文明元年五月一五日条)、宗孝の女は教房の室となって土佐一条氏初代房家を産んでいる。宗孝女については「大乗院寺社雑事記」文明六年(一四七四)九月一八日条に「加久見入道之孫土佐守息女、為三位猶子分御宮仕ニ令進上自去年事也、云々」、同書同七年七月一三日条に「土佐前殿奉公女房香具ミ入道之孫也、為顕卿猶子、仍号中納言局」とみえ、同日条には「香具ミ入道ハ、去月廿四日入滅了云々、国人及合戦子細有之歟」ともある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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