勘返状(読み)かんべんじょう

精選版 日本国語大辞典 「勘返状」の意味・読み・例文・類語

かんべん‐じょう‥ジャウ【勘返状】

  1. 〘 名詞 〙 古文書学用語複合文書一種で、書状名宛人がその書状に返事を書きこんで返送したもの。その書状で返事を必要とした事柄記文冒頭棒線を引くことを勘といい、棒を引いてその傍に返事を書きこんだものを勘返という。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の勘返状の言及

【合点】より

…物事を確認し照合したしるしとして,文書の語や句の横に斜めに引いた線のこと。書状を受け取った人が,急いで返事を書くときには,勘返状といって,その書状の返事をしようとする所に合点を付し(これを勘を付けるともいう),その行間に小さく返事を書く。案文(あんもん)のうちで証拠書類として重要なものは,しかるべき人が正文と対照して,確認したしるしに〈校正了〉というような言葉を入れて,重要な個所に合点を加え,さらに裏に花押をすえる場合がある。…

※「勘返状」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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