最新 地学事典 「化学ポテンシャル図」の解説
かがくポテンシャルず
化学ポテンシャル図
chemical potential diagram
開いた系について,完全移動成分の化学ポテンシャルを座標軸にとり鉱物共生を示した図。コルジンスキーの化学ポテンシャル図とも。固定成分がMgOで完全移動成分がH2OとCO2である場合を例にとると,MgO-H2O-CO2系に出現する鉱物はペリクレース(MgO),ブルーサイト(Mg(OH)2),マグネサイト(MgCO3)である。これら3相が共生する場合,完全移動成分の化学ポテンシャルμH2OとμCO2はある決まった値になり,化学ポテンシャル図上の1点Aで表される。この定点Aから2相が共存する平衡曲線:
を引くことができる。これらの反応の平衡条件は,μMgO+μH2O=μMg(OH)2,μMgO+μCO2=μMgCO3およびμMg(OH)2+μCO2=μMgCO3+μH2Oであるので,化学反応(1),(2),(3)の平衡曲線の傾きdμH2O/dμCO2はそれぞれ,0,∞,1となる。
執筆者:川嵜 智佑

出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

