北出村(読み)きたでむら

日本歴史地名大系 「北出村」の解説

北出村
きたでむら

[現在地名]名張市朝日あさひ町・ひがし町・上八かみはつ

南出みなみで村の東にあり、村の北側を名張川が北東流し、川を隔てて西にし(大谷山)が迫る。名張川は「其瀬改変不定」(天喜二年六月五日「東大寺申状案」三国地志)の状態で流路が変わり、これが東大寺と国衙の間の紛争の原因となった。「保安二年八月廿五日・同三年七月日・四年八月廿三日、三箇度洪水」が起こり(保安五年二月二九日「伊賀国黒田杣司等解」中村雅真氏所蔵文書)、流路が西に移り、新旧河川の間に川成地ができた。これが後の北出・南出の地で、古河こがとよばれ、大治(一一二六―三一)頃には桑田となっていた(同四年一一月二一日「東大寺所司解」平岡定海氏所蔵文書)


北出村
きたいでむら

[現在地名]忠岡町北出一―三丁目・馬瀬まぜ二―三丁目

牛滝うしたき川左岸、上馬瀬かみまぜ村東隣にある平野部の村。中世には国衙領軽部かるべ郷に属したという(泉州志)。延宝七年(一六七九)の北出村検地帳(吉田家文書)によると古検(慶長検地高とみられる)一六五石余、新検高二三六石余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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