北大桑村(読み)きたおおくわむら

日本歴史地名大系 「北大桑村」の解説

北大桑村
きたおおくわむら

[現在地名]大利根町北大桑豊野台とよのだい

杓子木しやくしぎ村の南に位置し、南は南大桑村(現加須市)。北をしま川が流れ、南の村境を葛西かさい用水が流れる。また日光道中の迂回路である日光御廻道が通る。中世には大桑として史料に表れ、南北に分村していないことがわかる。天正八年(一五八〇)と推定される三月二一日の足利義氏印判状写(喜連川家文書案)に「大桑郷」がみえ、古河公方足利義氏は北条氏照に対し、同郷など五郷から古河への人足徴発を命じている。同一八年六月五日の北条家印判状(鷲宮神社文書)、年欠五月三日の鷲宮神領書上(旧鷲宮神社文書)、現鷲宮わしみや鷲宮わしのみや神社の文禄四年(一五九五)八月の棟札により鷲宮神領であったことがわかり、北条家印判状には「拾貫文 大桑之内」、鷲宮神領書上には「拾貫文 本郷香雲院領大桑郷之内 此物成五貫文」、棟札には「大桑村」と記されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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