北猪飼村(読み)きたいかいむら

日本歴史地名大系 「北猪飼村」の解説

北猪飼村
きたいかいむら

[現在地名]多度町北猪飼

猪飼村の北、水田を隔てた谷間の集落で、多度神社に通ずる街道が通る。天保郷帳によれば、猪飼村の枝郷である。字東山ひがしやまの丘陵先端には猪飼城跡がある。南北朝時代、足利氏に仕えた小串詮行の居城で、天正六年(一五七八)六代詮通の時滅んだという(伊勢名勝志)一説には永禄一一年(一五六八)織田信長のために滅んだという(布留屋草紙)。「花営三代記」応安五年(一三七二)二月一〇日条に将軍足利義満の六条新八幡宮社参の際、供奉人のなかに小串次郎右衛門尉の名がみえるが、以後同下総守・同五郎などとあり、至徳二年(一三八五)正月二三日射手として、同次郎左衛門尉詮行があり(大的日記「後鑑」所収)、応永二八年(一四二一)から同三二年にかけては同次郎右衛門尉持行の名がみえる(花営三代記)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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