北蟹屋町・南蟹屋町(読み)きたかにやちよう・みなみかにやちよう

日本歴史地名大系 「北蟹屋町・南蟹屋町」の解説

北蟹屋町・南蟹屋町
きたかにやちよう・みなみかにやちよう

上京区黒門通出水下ル

南北に通る黒門通の両側町で、二町に分れる。平安京の条坊では左京一条二坊二保三町の地で、官衙町の「修理職」の跡地(拾芥抄)

正受院文書(「坊目誌」所載)に、

<資料は省略されています>

とあり、中世には「大堀」とよばれる畑地で、一鉄の領地であったが、天正一二年(一五八四)般蔵主が買って大徳だいとく(現北区)正受しようじゆ院に寄付したことが知られる。だが、豊臣秀吉聚楽第じゆらくだい築城時に買収され、黒門通の開通で町地となった(坊目誌)

寛永一四年(一六三七)洛中絵図に「かにや丁」とあるが、寛永一八年以前平安城町並図では北蟹屋町辺りを「つるや丁」と記し、宝暦一二年(一七六二)刊「京町鑑」には「蟹屋町 北組 南組」とあって、南北二町に分れ、蟹屋町北組が北蟹屋町、南組が南蟹屋町となった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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