北龍野村
きたたつのむら
[現在地名]龍野市龍野町北龍野
龍野町の北に位置し、揖東郡に属する。北は栗栖川を挟んで佐野村(現新宮町)、東は揖保川を境に島田村。西には台山、南には鶏籠山がそびえる。台山から流れる寒道寺川に沿う坂集落、村の中心部の武家屋敷、南端の上川原町の枝町新町の三地区からなる。寒道寺川と栗栖川の合流点に半田用水の井口が設けられていた。この用水をめぐって天正一一年(一五八三)と文禄四年(一五九五)に半田村(現揖保川町)と岩見郷(現太子町)・福井庄(現姫路市)の村村との間で水論となっている(天正一六年六月五日「岩見井筋争論裁許状」・文禄四年五月二九日「こぜが瀬水論裁許状写」岩見井組文書)。文禄四年五月吉日の揖保川井堰絵図(同文書)には大川(揖保川)と半田井に挟まれた地に「北だつの」と記される。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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