コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

医史学 いしがくmedical history

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

医史学
いしがく
medical history

原始時代から現代にいたるまでの医療,医学の発達の過程,医業の成立,医療制度の変遷など,医療にかかわる事柄を経時的にとらえる学問。医の倫理のように,医療が職業として成立した時点から現代まで,その底流に一貫して流れる倫理観をきわめることも,この学問の任務である。現代医学はおびただしく分化して全体像を把握しにくくなっており,また医療制度の面では,現代ほど多くの矛盾をかかえ,将来への不安がみられた時期はかつてなかった。こうした状況のなかでは,これまでの経過を知り,現状を的確に理解することが,将来の発展のために欠くべからざるものとなっている。さらに,現代医学はいわゆる西洋医学の流れをくむものであるが,難病といわれるものや不定愁訴など,現代医学で治療しにくい病状に,伝統的な東洋医学の適用の必要性が唱えられている。伝統医学を正しく理解し,活用するためには,その発達史を知る必要がある。これも医史学の領域に属するものである。このように,医学だけでなく,医にかかわるあらゆる分野を対象とすることから,富士川游以来この領域の学問を医学史と呼ばず,医史学と呼称している。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

医史学の関連キーワードウィリアム・ヘンリー ウェルチ佐伯 理一郎関場 不二彦安西 安周藤浪 剛一フォスターシゲリストオースラー富士川 游内山 孝一道正庵隆英小川 鼎三淡輪元潜酒井シヅ広瀬周伯入沢達吉小川鼎三ヘーゼルヴェッチ中川米造

今日のキーワード

いい夫婦の日

11月22日。通商産業省(現経済産業省)が制定。パートナーへの感謝の意を示し、絆を深める。...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android