医療ビジョン(読み)いりょうビジョン

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「医療ビジョン」の意味・わかりやすい解説

医療ビジョン
いりょうビジョン

厚生省が 1990年1月に発表したもので,正式名称は「21世紀をめざした今後の医療供給体制のあり方」。同省はこの医療ビジョンをもとに医療法改正に着手することになった。医療ビジョンでは「よりよいサービスの提供」と「成熟社会にふさわしい医療制度の構築」を基本に,具体的な方向として,2次医療圏単位の保健と医療に関する計画の作成,推進をはじめ,(1) 気軽に健康相談や健康診断が受けられるよう開業医に家庭医機能を持たせる,(2) 病院と開業医との機能分担を進める,(3) 老人等長期間にわたる入院患者が中心となっている病棟 (病床群) については「患者の生活的側面を重視して,必要な医療や介護等の適切なケアを提供するための病棟 (病床群) として,適切に位置づける」など,病状に応じた入院サービスの提供をあげている。

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