十三里(読み)ジュウサンリ

デジタル大辞泉 「十三里」の意味・読み・例文・類語

じゅうさん‐り〔ジフサン‐〕【十三里】

《「栗(九里)より(四里)うまい」のしゃれ》さつまいも。また、焼き芋

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精選版 日本国語大辞典 「十三里」の意味・読み・例文・類語

じゅうさん‐りジフサン‥【十三里】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 一里の一三倍の距離。
    1. (イ) 京都から大坂までの距離をいう。
      1. [初出の実例]「はるばる十三里(リ)の所を、無心は申つかはしけるに」(出典:浮世草子・好色一代女(1686)三)
    2. (ロ) 江戸から鎌倉までの距離をいう。鎌倉松ケ岡には縁切寺として名高い東慶寺があり、雑俳などではそれをふまえていうことが多い。
      1. [初出の実例]「十三里はなれて乳にもてあまし」(出典:雑俳・川柳評万句合‐安永二(1773)信二)
  3. ( 「栗(九里)より(四里)うまい」のしゃれから ) さつまいも。また、焼芋(やきいも)をいう。十三里芋。
    1. [初出の実例]「其後小石川白山前町家にて、十三里と云行燈を出候、是も亦右焼芋なり」(出典:随筆・宝暦現来集(1831)五)

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世界大百科事典(旧版)内の十三里の言及

【焼芋】より

…夜間は荷を担いで〈ほっこり,ほっこり〉と呼売して歩いた蒸芋屋があったともいう。こうした店は軒先の行灯などに〈八里半〉〈十三里〉などと書いた。前者はクリに近いの意,後者はクリ(九里)より(四里)うまいというしゃれである。…

※「十三里」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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