十州塩田同盟(読み)じっしゅうえんでんどうめい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「十州塩田同盟」の意味・わかりやすい解説

十州塩田同盟
じっしゅうえんでんどうめい

近世中期から明治中期頃まで続いた塩田業者の生産統制組織。地形気象に恵まれた瀬戸内海沿岸に入浜式塩田が普及し,近世末期には播磨備前備中備後安芸周防長門阿波讃岐伊予の十州で全国の 80%の塩を産出した。塩田開発の進んだ宝暦・明和期には生産過剰,塩価の低落を招いたため,十州塩田業者は同盟を組織して,塩の生産期間を3月から8月まで (三八法) とか2月から9月まで (二九法) とかに制限した。明治維新後も存続したが,内部混乱により 1890年頃に解体した。

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