千人塚・万人塚(読み)せんにんづか・まんにんづか

日本歴史地名大系 「千人塚・万人塚」の解説

千人塚・万人塚
せんにんづか・まんにんづか

[現在地名]上県町志多留 法寺

大将軍だいじようぐ山の麓一帯に千人塚・万人塚・国主こくしゆ塚・七人しちにん塚・こぶし塚などとよばれる積石塚の群があり、蒙古兵の屍を埋めた所と伝え、蒙古塚と総称していたが、調査で蒙古襲来とは関係がないことが判明。昭和二三年(一九四八)東亜考古学会の調査では万人塚として報告されるが、報告文では千人塚と万人塚が逆になっている。現在は畑の拡張や道路の開発で多くは消滅、千人塚だけが盗掘された跡として残る。森の中にある千人塚は積石の方墳とみられ、東西約一五メートル・南北約一〇メートル・高さ約二メートルほどで、墳丘の中央に石室の跡があり、傍らに各壁一枚のみごとな板石が放り出されたままになっている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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