半元服(読み)ハンゲンプク

デジタル大辞泉 「半元服」の意味・読み・例文・類語

はん‐げんぷく【半元服】

江戸時代本元服の1、2年前に行った略式元服

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精選版 日本国語大辞典 「半元服」の意味・読み・例文・類語

はん‐げんぷく【半元服】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「はんげんぶく」とも ) 江戸時代、本元服に対して略式の元服をいう。男子の場合、武家小鬢をそらず、町人は額のすみをそり、前髪を大きくわけ結ぶ。女子眉毛をそらず鉄漿(かね)もつけず、ただ髪だけ丸まげに結ったり、また、眉毛をそって鉄漿をつけなかったり、鉄漿をつけて眉毛をそらなかったりなどしたもの。
    1. [初出の実例]「半元服さしゃってから、お果なされた文大夫様」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)長町)

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世界大百科事典(旧版)内の半元服の言及

【丁稚】より

…そのころはまだ本名を呼ばれず,ただ〈こぞう〉とか〈ぼうず〉,一般には〈こども〉と呼ばれた。15~16歳になると半元服と称し,角(すみ)前髪にし,改めて本名の頭文字を取って,これに〈吉〉あるいは〈松〉の字をつけて呼ぶのが常であった。この時代になるとまず半人前とみなされ,荷造りそのほか荷物,金銭の授受など手代(てだい)の業務を手伝わせたが,なお家事の雑役をも兼ねた。…

※「半元服」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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