南大夕張炭鉱(読み)みなみおおゆうばりたんこう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「南大夕張炭鉱」の意味・わかりやすい解説

南大夕張炭鉱
みなみおおゆうばりたんこう

北海道夕張市南部にあった三菱鉱業系の炭鉱。社線大夕張鉄道により JR清水沢駅に連絡していた。1906年京都合資会社が滝の沢坑を開坑,1912年三菱合資会社が資本投入,1916年三菱が経営を継承,1927年大夕張鉱業所として三菱から独立,1966年南大夕張坑開発着工,1970年8月南大夕張鉱業所として発足。当鉱区は古第三紀石狩層群幌内層からなり,稼行炭層が存在するのは前者の夕張層のみで,上位から上層,本層,下層の 3層があり,炭丈はそれぞれ 2.4m,5.0m,3.1m,低灰分,低硫黄,高カロリーの原料炭であった。第1期採掘区域の理論推定炭量 5340万t,実収炭量 2880万t,第2期採掘区域の理論推定炭量 5000万t。高度機械化により高能率で安全性を確保し,1979年には従業員数 2400人で年出炭量 92万tを達成したが,1990年3月に閉山した。

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