南尾村(読み)みのおむら

日本歴史地名大系 「南尾村」の解説

南尾村
みのおむら

[現在地名]但東町南尾

出合市場であいいちば村の北東出石川の流域にあり、出石・福知山道が通る。三ノ尾(寛永一六年知高帳)などとも書いた。中世には雀岐ささき庄東方(領家方)一村であった。応安四年(一三七一)三月六日付で勘解由小路兼綱が一子仲光に宛てた譲状土代(広橋家文書)のうち、栗尾くりお村の説明に続けて「南尾村同彼朝臣跡一具之地也。当御代拝領神妙、以便宜、可申給相伝之勅裁者也」と記されている。栗尾村と同じく、建武三年(延元元年、一三三六)大和国吉野に参向して領家職を没収された坊門親輔(彼朝臣)の跡地で、かつは兼綱の母方、親輔の祖父俊輔の相伝由緒地であった。


南尾村
みなみおむら

[現在地名]穂波町南尾

嘉穂盆地のほぼ中央部に位置する。遠賀おんが川支流いかり川が西部を流れる。南は平恒ひらつね村、東は嘉麻かま山野やまの(現稲築町)。小早川時代の指出前之帳では南尾村の田八町六反余(分米一六〇石余)・畠一町七反余(分大豆六石余)。慶長七年(一六〇二)の検地高二八一石余(慶長石高帳)。元禄五年(一六九二)には高二八六石余、家数一〇・社一、人数九〇(田圃志)。石高書上帳案の郡帳高も同じ。嘉永三年(一八五〇)の御国中村々高并田畠数(山口家文書)でも同高で、田数二二町余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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