南社(読み)なんしゃ(その他表記)Nán shè

改訂新版 世界大百科事典 「南社」の意味・わかりやすい解説

南社 (なんしゃ)
Nán shè

中国,清末・民初の文学結社。1909年陳去病(1874-1933),高旭(1877-1925),柳亜子発起により蘇州結成,主として東南文人を集めた。反清民族革命の革命的感情を旧詩文で表現しようとし《南社叢刻》(1910-23)を22集まで刊行した。これは文学史的には当時の旧詩文の水準を示す。辛亥革命後一時は社友800人を超える盛況を示したが,政治的・文化的変化とともに分化,五・四運動期の新文化運動には反対立場をとり,1923年結社としての生命を終えた。柳亜子が中心的人物であったが,有力会員に蘇曼殊,馬君武,周実,甯調元(ねいちようげん),黄節らがいた。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の南社の言及

【上海】より

…特に全国で最も発達した印刷出版業に支えられ,商務印書館などの出版社が,文化の大衆化をすすめた。辛亥革命以前に革命思想の普及に努めた愛国学社や南社の運動につづき,国民革命が文化の面でもすすめられる中で〈新文化運動〉がおこったが,北京での運動が挫折したあとは,上海を中心に続けられた。魯迅も北京を去ったのちは,上海に居を構えて活動した。…

※「南社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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