南郷(福島県の地名)(読み)なんごう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「南郷(福島県の地名)」の意味・わかりやすい解説

南郷(福島県の地名)
なんごう

福島県南西部、南会津郡にあった旧村名(南郷村(むら))。現在は南会津町の北部を占める地域。伊南(いな)川中流部を占め、伊北郷(いほうごう)、伊南郷にまたがる。旧南郷村は、1955年(昭和30)大宮、富田(とみた)の2村が合併して成立。2006年(平成18)田島町および舘岩(たていわ)、伊南の2村と合併して南会津町となった。国道289号、401号が通じる。山間地であるが、伊南川筋に平地が開け、稲作のほかトマト栽培も行われ、京浜へ積み出している。豪雪地帯で南郷スキー場が開設され、界(さかい)地区には黒鉱(くろこう)探査の際に掘り当てた温泉がある。北東部の高清水自然公園には珍しいヒメサユリの群生地がある。

[安田初雄]

『『南郷村史』全5巻(1983~1998・南郷村)』

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