デジタル大辞泉 「即発中性子」の意味・読み・例文・類語 そくはつ‐ちゅうせいし【即発中性子】 核分裂直後に放出される高速中性子。エネルギーは2メガ電子ボルト程度。1回の核分裂で、2ないし3個発生する。また不安定な状態にある核分裂生成物からは、β崩壊により遅発中性子が放出される。核分裂で放出される中性子のうち、99パーセントは即発中性子、1パーセントは遅発中性子であり、大多数を占める即発中性子が核分裂の連鎖反応で重要な役割をもつ。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「即発中性子」の意味・わかりやすい解説 即発中性子そくはつちゅうせいしprompt neutron 核分裂と同時 ( 10-14 秒程度の間) に放出される中性子で,放出される中性子の 99%以上がこれである。核分裂片が β 崩壊したあとで出す遅発中性子と区別するために即発という。即発中性子のスペクトルは,高エネルギー側にかなり尾を引いている。平均エネルギーは 1.98MeVである。原子炉中で即発中性子のみで臨界状態になると,急激な出力上昇が起こる。これを即発臨界という。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by