原始大気(読み)ゲンシタイキ

デジタル大辞泉 「原始大気」の意味・読み・例文・類語

げんし‐たいき【原始大気】

地球進化のごく初期の大気。現在の大気組成とは大幅に異なり、水蒸気二酸化炭素に富み、酸素はなかったとされる。

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精選版 日本国語大辞典 「原始大気」の意味・読み・例文・類語

げんし‐たいき【原始大気】

  1. 〘 名詞 〙 地球が誕生して比較的初期に、地球内部から揮発成分が二次的に脱ガスしてつくられたと考えられる大気。酸素分子がほとんどない。

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化学辞典 第2版 「原始大気」の解説

原始大気
ゲンシタイキ
primeval atmosphere

いまからおよそ45億年前の地球誕生直後の大気を原始大気といい,現在の窒素および酸素を主とする組成(窒素78%,酸素21%,二酸化炭素0.03%)とは大きく違ったものであった.原始大気の主成分は,微惑星衝突により放出された高温高圧の二酸化炭素と水蒸気で,全成分中の90% 以上を占め,ほかに,一酸化炭素,窒素などからなり,酸素はほとんど存在しなかったと推定されている.海の形成とともに二酸化炭素は海に溶け込み,さらに石灰岩(CaCO3)として固定された.地球大気に酸素が蓄積されはじめたのは,約35億年前にらん藻類が誕生し,光合成により酸素が供給されはじめてからである.

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