原田東村(読み)はらだひがしむら

日本歴史地名大系 「原田東村」の解説

原田東村
はらだひがしむら

[現在地名]中央町原田はらだ

西は原田中村、東は越尾上こよおかみ村・越尾下村・新城しんじよう村。新城村の東の金堀かなぼり村から流れ出る金堀川流域に耕地が開ける。もと葛虫くずむし庄といったが、保安五年(一一二四)原田左衛門尉興方がこの地を領し(保延五年とも)、以来原田庄と称し、寛文元年(一六六一)原田村を東村・西村・中村に分けたという(作陽誌)。「蔭涼軒日録」長享二年(一四八八)八月二〇日条によれば、原田郷は法華ほつけ寺領で、代官職が補任されている。同一一月九日条によれば、赤松下野入道が郷内を違乱、同三年二月三日条によれば、守護の因幡出兵のため国の米が商売にならず、年貢が無沙汰となった。延徳二年(一四九〇)一二月一四日条によれば、蔭涼軒主は郷の年貢去年分五貫文・当年分一五貫文を法華寺に配分している。天正九年(一五八一)八月一九日の小早川隆景等連署状(萩藩閥閲録)に「原田之事者中村方領分之儀」とある。

元和三年(一六一七)の森忠政宛行状(津山郷土博物館蔵)によれば、各務五左衛門尉が原田村のうち八八石などを知行している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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