参軍戯(読み)さんぐんぎ(その他表記)Can-jun xi

百科事典マイペディア 「参軍戯」の意味・わかりやすい解説

参軍戯【さんぐんぎ】

中国古典劇の一形態。唐代おもに宮廷の儀式余興にあてられた。〈参軍〉〈蒼鶻(そうこつ)〉と呼ぶ二人登場人物により演じられ,滑稽問答中心にした簡単な形式であった。→雑劇

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「参軍戯」の意味・わかりやすい解説

参軍戯
さんぐんぎ
Can-jun xi

中国,唐代の演劇一種。参軍を主役,召使い蒼鶻 (そうこつ) を脇役とし,滑稽なかけあい問答を中心とする道化芝居。開元年間に,これを演じるのがうまい李仙鶴なる者が,玄宗から韻州同正参軍に任じられたところから,この名がある。のち宋代に入って,役柄が4つにふえた雑劇に発展した。

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世界大百科事典(旧版)内の参軍戯の言及

【中国演劇】より

…たとえば,一武人の勇猛さを描く〈代面〉,虎退治の筋をもつ〈撥頭〉,酒乱の夫をもつ妻の嘆きを演ずる〈踏謡娘〉等の楽舞が行われたが,当時西域方面から輸入された外国のそれの刺激によるところが大きい。
[唐代の参軍戯]
 唐代にいたって歌舞楽曲はいっそう華やかな展開をみせ,玄宗皇帝(在位712‐756)は梨園においてみずから楽団の指導をしたり,教坊(宮廷の楽舞施設)を設立して大いにこれを奨励した。この時期にはまた〈参軍戯〉と称する滑稽劇があらわれた。…

※「参軍戯」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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