双方独占(読み)そうほうどくせん

大辞林 第三版の解説

そうほうどくせん【双方独占】

売り手と買い手の両方が独占状態にあること。クローズド-ショップの労働組合と企業との関係などにいう。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

世界大百科事典 第2版の解説

そうほうどくせん【双方独占 bilateral monopoly】

需要者側も供給者側も独占者である市場形態。一企業内部での労働の需給が,需要は企業によって,供給は労働組合によって,コントロールされている状態が典型例である。双方独占は伝統的には,売手独占による独占的供給価格(限界収入と限界費用を等しくする価格)と,買手独占による独占的需要価格(限界支出と限界生産物価値を等しくする価格)との中間に価格が設定されると考えられてきた。しかし,双方独占の状況では価格が決定される必要はなく,双方にとっての利益(余剰)をまず最大にしたうえで,その利益が両者の交渉によって分配されると考えられるべきであり,協力ゲームの解(たとえばナッシュ解)を使うことによって分析されるべきである。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

そうほう‐どくせん サウハウ‥【双方独占】

〘名〙 市場の分類で、単独売手と単独の買手とが対立する状態をいう。双方複占に対する語。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典内の双方独占の言及

【競争】より

… まず,一つの市場に存在する企業の数が1の場合は独占であり,それは当面の企業が生産物の供給者であるか需要者であるかにしたがって供給独占あるいは需要独占に区別される。また両者とも単一の企業である場合を双方独占という。つぎに,多数の需要者に対して数個ないし十数個の企業が相互間に無視できない経済的影響を及ぼしあって競争しているケースが典型的な寡占であり,企業数が2の寡占をとくに複占という。…

※「双方独占」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

今日のキーワード

未必の故意

犯罪事実の発生を積極的には意図しないが、自分の行為からそのような事実が発生するかもしれないと思いながら、あえて実行する場合の心理状態。→故意[補説]作品名別項。→未必の故意...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android