取籠(読み)とりこめる

精選版 日本国語大辞典 「取籠」の意味・読み・例文・類語

とり‐こ・める【取籠】

〘他マ下一〙 とりこ・む 〘他マ下二〙
① 内にこめる。力ずくでおしこめる。
※宇津保(970‐999頃)国譲下「おとどを、あるやむ事なき所にとりこめらるべしとや」
② とりかこむ。包囲する。
平家(13C前)四「大勢なかにとりこめられて、いけどりにこそせられけり」
③ まるめこむ。籠絡(ろうらく)する。
落窪(10C後)一「おとども北の方にとりこめられて、よもし給はじ」

とり‐こも・る【取籠】

〘自ラ四〙 (「とり」は接頭語) こもる。引きこもる。とじこもる。
御伽草子酒茶論(古典文庫所収)(室町末)「まつぼのうちにとりこもり、あたごやまになつをへし、極上別義の御ちゃをも」
※虎明本狂言・禰宜山伏(室町末‐近世初)「天照大神の、あま岩戸へとりこもらせられた時は」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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