デジタル大辞泉
「取詰める」の意味・読み・例文・類語
とり‐つ・める【取(り)詰める】
[動マ下一][文]とりつ・む[マ下二]
1 ひどく思い悩む。思い詰める。
「胸も張り裂けるばかりに―・めて」〈紅葉・多情多恨〉
2 逆上する。のぼせあがる。
「若い主が―・めたようになって」〈秋声・足迹〉
3 激しく責めつける。きびしく迫る。
「冷泉院を―・めまゐらせたり」〈愚管抄・七〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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とり‐つ・める【取詰】
- [ 1 ] 〘 自動詞 マ行下一段活用 〙
[ 文語形 ]とりつ・む 〘 自動詞 マ行下二段活用 〙 ( 「とり」は接頭語 )- ① ひどく思い悩んで考えが行きづまる。思いあまる。思いつめる。
- [初出の実例]「『すりゃ源吾様には、討死をなされしとか、はああ』ト取詰めしこなしにて、がっくりとなる」(出典:歌舞伎・川中島東都錦絵(1876)序幕)
- ② 病状などが切迫する。危険な状態になる。
- [初出の実例]「二位兼見卿晩申刻食事之時、俄にとりつめ死去也」(出典:舜旧記‐慶長一五年(1610)九月二日)
- [ 2 ] 〘 他動詞 マ行下一段活用 〙
[ 文語形 ]とりつ・む 〘 他動詞 マ行下二段活用 〙- ① きびしくせめつける。激しくせまる。ひどく悩ませる。つめよる。追いつめる。
- [初出の実例]「冷泉院をとりつめまゐらせたり」(出典:愚管抄(1220)七)
- ② あることを一途に思い込む。思いつめる。
- [初出の実例]「教家に執情と云者ぞ。〈略〉心に思ふことをとりつめてえ離ぬ処ぞ」(出典:清原国賢書写本荘子抄(1530)二)
- ③ 全体を要約する。概括する。とりつまむ。
- [初出の実例]「とりつめて言へば、白石以来の国語学史は〈略〉白石其人の学説の批評であるともいはれます」(出典:国語のため(1895)〈上田万年〉言語学者としての新井白石)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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