くち【口】 が あく
- ① はれ物の上皮が破れてうみが出る。〔日葡辞書(1603‐04)〕
- ② 就職先、官位などであきができる。空位空席が生ずる。
- ③ 手がかりがつかめる。端緒が得られる。
- [初出の実例]「なにしろ一つ目小僧をさがしあてたので、それから口(クチ)があいて、ほかの奴等も片っ端からみんな御用になってしまひました」(出典:半七捕物帳(1925)〈岡本綺堂〉一つ目小僧)
- ④ いよいよ事が始められる。皮きりがすむ。
- [初出の実例]「アキナイノ cuchiga(クチガ) aita(アイタ)」(出典:日葡辞書(1603‐04))
- ⑤ 弁解ができる。言訳ができる。〔日葡辞書(1603‐04)〕
- [初出の実例]「何うして、何といはれても、世間にゃあ口(クチ)が開(ア)かないのよ」(出典:化銀杏(1896)〈泉鏡花〉一一)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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