口悪(読み)クチワル

デジタル大辞泉 「口悪」の意味・読み・例文・類語

くち‐わる【口悪】

[名・形動]悪口皮肉をずけずけと言うこと。また、そのさまやその人。「口悪な男」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「口悪」の意味・読み・例文・類語

くち‐あし【口悪】

  1. 〘 形容詞シク活用 〙
  2. 口がわるい。にくまれ口をきくさまである。口さがない。
    1. [初出の実例]「『西、東、斎院もおぢて、よぎ道しておはすべかなるは』と、口あしき男又いへば」(出典:落窪物語(10C後)二)
  3. 食欲がおこらない。食事がまずい。
    1. [初出の実例]「あるあまの口あしとてものの喰はれぬに」(出典:散木奇歌集(1128頃)雑上)

くち‐わる【口悪】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) 物事をけなして悪く言うこと。わざと言葉きたなく言うこと。また、その人やそのさま。くちわろ。
    1. [初出の実例]「これもくちわるなる詩を作りたなんどと云て」(出典:中華若木詩抄(1520頃)上)
    2. 「此の口(クチ)わるが、ようく全六さん全六さんと、ほんにほんに腹がたって」(出典人情本・明烏後正夢(1821‐24)初)

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