口開・口明(読み)くちあけ

精選版 日本国語大辞典 「口開・口明」の意味・読み・例文・類語

くち‐あけ【口開・口明】

〘名〙
① 物の口を開くこと。また、その時。
多聞院日記‐天正四年(1576)七月二三日「旧冬十一月末に一石つくみその口開、一段味勝れて吉し」
物事のしはじめ。かわきり。くちびらき。
浄瑠璃・曾我五人兄弟(1699頃)一「女郎ぐるひの口あけに旦那へは虎我々も」
能楽で、ワキなどがいちばんはじめに出て発言する詞。また、その役者開口(かいこう)
京阪で、通し狂言最初の幕。
歌舞伎幼稚子敵討(1753)口明「金毘羅利生 幼稚子敵討 口明」

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