古市場河岸(読み)ふるいちばがし

日本歴史地名大系 「古市場河岸」の解説

古市場河岸
ふるいちばがし

[現在地名]川越市古市場

古市場村の西方にあった新河岸川舟運の河岸場。現川越市域では最南に位置し、江戸へは二六里の距離であった。古市場橋(養老橋)を渡ると対岸は福岡河岸(現上福岡市)である。成立時期は不明だが、貞享二年(一六八五)の炭送帳(上福岡市立歴史民俗資料館「新河岸川の福岡・古市場河岸」所収)に河岸名がみえ、飯能町から馬で送られてきた炭を当河岸で船に積替えて江戸へ回漕していた。以後、飯能近在の薪炭久下戸くげど村ほか近隣の年貢米が積出された(元禄七年「久下戸村明細帳」奥貫家文書ほか)。元禄一〇年(一六九七)には当河岸の川越屋太兵衛が川越藩の薪炭御用商人となり、江戸浅草に出店を構えるようになった(新河岸川の福岡・古市場河岸)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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