改訂新版 世界大百科事典 「合成繊維毛皮」の意味・わかりやすい解説 合成繊維毛皮 (ごうせいせんいけがわ)synthetic fur 合成繊維を用いてつくった毛皮類似品。合成繊維毛皮の構造はじゅうたん(絨氈)のようなビロード組織のものが多い。やや太めの繊維を用いた毛房(けぶさ)糸を長めに打ち込み,切断後の毛房をよく伏せてそろえる。ほかに基布上に合成繊維のステープルファイバーを,加熱または接着剤との併用で接着させてから剪毛(せんもう)してもできる。以上いずれもナイロン,ポリエステル,ポリアクリル,ポリ塩化ビニルなどの繊維で試みられている。合成皮革が近年そのすぐれた性能を認められ需要を伸ばしているのに比べ,合成繊維毛皮の需要は減退している。→合成皮革執筆者:矢部 章彦 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by