合成皮革(読み)ごうせいひかく(英語表記)synthetic leather

日本大百科全書(ニッポニカ)「合成皮革」の解説

合成皮革
ごうせいひかく
synthetic leather

人造皮革人工皮革擬革ともいう。ポリ塩化ビニルレザーの改良品として高級化されたものである。織布または不織布の表面層の材料によってポリウレタン系、ポリアミド系およびポリアミノ酸系に大別され、もっとも多いのはポリウレタン系である。製造方法は、雛(ひな)型紙上にポリウレタン溶液を塗布し、乾燥させたあとにさらに必要に応じて発泡剤を添加したポリウレタン溶液を塗布し、加熱発泡させたのち、ふたたびポリウレタン溶液を加えてサンドイッチ構造をつくりあげる。その後、織布または不織布上に先のウレタン層を接着し、雛型紙を剥離(はくり)して表面仕上げをする。発泡製品と乾式製品とがある。なお、天然皮革代替品として人工皮革が最近急速に進歩している。

[垣内 弘]

『日本技術士会監修、水野淳著『モダンエンジニアリングライブラリー 不織布および合成皮革』(1970・地人書館)』『日本化学会編『一億人の化学6 ファッションと化学』(1992・大日本図書)』『出口公長著『皮革あ・ら・か・る・と』(1999・解放出版社)』

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百科事典マイペディア「合成皮革」の解説

合成皮革【ごうせいひかく】

化学的に合成した高分子物質を用いてつくった天然皮革類似品。ナイロンを塩化カルシウムのメタノール飽和溶液に溶解させ,布や不織布等の基材に塗布,乾燥後水に浸漬(しんせき)して塩化カルシウムを溶出し,微細孔を生じさせて天然皮革同様の通気性をもたせたもの,発泡性ポリウレタンを上記基材に塗布したものなどがある。1960年代になって各種の製品が市販されるようになった。丈夫で手入れも簡単で,の甲革,かばん,袋物,いす張り材料などに広く利用される。
→関連項目皮/革剥離紙皮革工業レザー

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化学辞典 第2版「合成皮革」の解説

合成皮革
ゴウセイヒカク
synthetic leather

ビニルシートにポリアミドポリウレタンまたはポリアミノ酸膜をコートしたもの.レザー,人工皮革と区別するとこのように定義されるが,明確な基準はなく,人造の皮革類似品を総称することがある.[別用語参照]擬革

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精選版 日本国語大辞典「合成皮革」の解説

ごうせい‐ひかく ガフセイ‥【合成皮革】

〘名〙 基材に織布または不織布を用い、これにポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリウレタンなどの合成樹脂を組み合わせて天然皮革に似せたものの総称。人造皮革。ビニール‐レザー。

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世界大百科事典 第2版「合成皮革」の解説

ごうせいひかく【合成皮革】

皮革代替品の歴史は比較的古く,第2次大戦前は織編布にニトロセルロースなどを塗布したものを擬革,またはイミテーションレザーあるいは単にレザーと呼んでいたが,のちにポリ塩化ビニル樹脂が開発され,1948年これを使用した代替品が市販された。これは塩ビレザー(またはビニルレザー)と呼ばれ,当時の物資不足もあって大量に出回り,擬革の生産はほとんど中止された。その後品質がしだいに改良され,60年,スポンジ状のポリ塩化ビニル樹脂の表面にナイロン樹脂(ポリアミド)塗料を塗布したものが,従来の塩ビレザーと風合い,外観などが異なり,より革の性質に近づいたとして,合成皮革synthetic leatherの名を冠して売り出された。

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