合理的選択理論(読み)ごうりてきせんたくりろん(英語表記)rational choice theory

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「合理的選択理論」の意味・わかりやすい解説

合理的選択理論
ごうりてきせんたくりろん
rational choice theory

何らかの基準において合理的に選択する主体たちの相互関係として,社会を描き出そうとする理論。この立場に徹した場合には,制度や社会的規範などのもろもろ社会的事実はすべて,合理的選択の絡まり合った結果として描き出せることになる。ゲームの理論や K. J.アロー業績 (一般不可能性定理の証明) などが,合理的選択理論の先駆的な業績である。これら先駆的な業績に見られるように,合理的選択理論は,今のところ,それによって社会現象を積極的に説明するというよりも,むしろ諸主体の合理的選択の集合として社会を記述することの困難の方をより多く示してきたといえるだろう。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android