吉岡喜一(読み)ヨシオカ キイチ

20世紀日本人名事典 「吉岡喜一」の解説

吉岡 喜一
ヨシオカ キイチ

昭和期の実業家 元・チッソ社長。



生年
明治34(1901)年5月31日

没年
平成1(1989)年12月30日

出生地
大阪府大阪市

学歴〔年〕
神戸高商(現・神戸大学)〔大正13年〕卒

主な受賞名〔年〕
藍綬褒章〔昭和39年〕

経歴
日本窒素(現・チッソ)の前身、信越窒素に入社。経理畑を歩み、昭和33年社長に就任。34年より同社水俣工場の廃液に起因する水俣病社会問題となり、39年社長退任。51年1月メチル水銀を含む工場排水水俣川にたれ流し、水俣病患者を発生させたとして、患者側から殺人傷害罪で告訴され、熊本地検から業務上過失致死傷罪で起訴された。54年一審で7人の被害者中の2人について致死罪が成立、二審を経て63年3月、最高裁上告審でもこの判決が支持され、有罪(禁固2年、執行猶予3年)が確定した。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「吉岡喜一」の解説

吉岡喜一 よしおか-きいち

1901-1989 昭和時代後期の経営者。
明治34年5月31日生まれ。日本窒素(現チッソ)の前身である信越窒素にはいり,昭和33年社長。翌年から同社水俣工場の廃液による水俣病が社会問題となり,39年社長を退任。公害問題ではじめて刑事責任をとわれ,63年有罪が確定した。平成元年12月30日死去。88歳。大阪出身。神戸高商(現神戸大)卒。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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