吉田埋地(読み)よしだうめち

日本歴史地名大系 「吉田埋地」の解説

吉田埋地
よしだうめち

[現在地名]中区羽衣町一―三丁目・蓬莱町一―三丁目・万代町一―三丁目・不老町一―三丁目・翁町一―四丁目・扇町一―四丁目・寿町一―四丁目・松影町一―四丁目・千歳町・吉浜町

吉田新田よしだしんでん村の東北端、字一ッ目ひとつめにあった沼地を埋立ててできた地区。

寛文七年(一六六七)に完成した吉田新田戸部とべ村からなか村への道、通称八丁縄手はつちようなわての北側字一ッ目に残され、派大岡はおおか川を挟んで外国人居留地に隣接する周囲一八町の沼地が外国側から着目され、元治元年(一八六四)横浜居留地覚書で、この沼地を日本政府の出資で埋立てて、締約諸国の練兵場および競馬場として永久に指定し、練兵場は日本人と外国人の共同使用とすると規定された。しかし競馬場は根岸ねぎし村に設置されることとなり、この規定は廃止されたため、慶応元年(一八六五)幕府はこの沼地の中村寄りの東北の隅を横浜製鉄所用地として中村字大丸山おおまるやまから土を取って埋立て、製鉄所を設置した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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