名木廃寺(読み)なぎはいじ

日本歴史地名大系 「名木廃寺」の解説

名木廃寺
なぎはいじ

[現在地名]下総町名木

下総国香取郡に所在する古代寺院。昭和五八年(一九八三)に発掘調査が実施され、基壇・竪穴住居跡・土坑・溝が確認されている。基壇は一基のみで、基壇の下部や周辺には基壇築成以前の竪穴住居跡や基壇の傾きに似た土坑が複数確認された。出土遺物や調査以前の採集品には瓦・土器・銅製の小型仏像(如来形坐像と菩薩形立像)、釘などがあり、土器のなかには「信」「度寺」「」などの墨書土器がある。瓦は単弁八葉蓮華文鐙瓦があり、宇瓦は不明。女瓦は正格子叩きの桶巻造と縄叩きの一枚造があり、単弁八葉蓮華文鐙瓦に桶巻造の女瓦が伴う。鐙瓦の瓦当文様は印旛いんばさかえ竜角りゆうかく寺廃寺の系統を引き、滑川龍正院なめがわりゆうしよういん廃寺の鐙瓦と同笵

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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