名護浦(読み)なごうら

日本歴史地名大系 「名護浦」の解説

名護浦
なごうら

[現在地名]出水市住吉町

下知識しもちしき村の北西部に位置した浦で出水一〇ヵ浦の一つ。こめ川の河口を占め、下鯖淵しもさばぶち村の米ノ津湊と相対していた。江戸時代には二四家部(戸)があり、出水麓から郷士が別当として来ていた(出水の歴史と物語)。文化三年(一八〇六)改の諸浦御奉公並万上納物定(列朝制度)では浦男女五九三人、浦水手役三八人立、雇水手役三五人立で、魚運上銀はしよう町に入れていた。対岸の米ノ津湊が商港であったのに対して当浦は漁港としての性格が強かった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android