名頭(読み)ナガシラ

デジタル大辞泉 「名頭」の意味・読み・例文・類語

な‐がしら【名頭】

人の姓または名の最初文字名前かしら字。
「人の―の字を花もて現したるにぞありける」〈鴎外訳・即興詩人
源・平・とうきつなど、姓氏の頭の字を列記したもの。江戸時代寺子屋などで書き方を教えるのに用いた。

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精選版 日本国語大辞典 「名頭」の意味・読み・例文・類語

な‐がしら【名頭】

〘名〙
① 人の姓または名の最初の文字。姓名の頭(かしら)字。
人情本・仇競今様櫛(1830‐33)初「まア名頭(ナガシラ)仮字(かな)で一字おっしゃってごらんじゃいましな」
② 江戸時代、寺子屋などで源・平・藤・橘・菅などのように、有名な姓氏の頭字を列記して、読み書き教材に用いたもの。
※雑俳・柳多留‐七五(1822)「誉れなり名頭にない血鑓九郎」

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