名願寺(読み)みようがんじ

日本歴史地名大系 「名願寺」の解説

名願寺
みようがんじ

[現在地名]金沢市幸町

大心海山と号し、真宗大谷派。本尊阿弥陀如来。貞享二年寺社由緒書上によると慶長一六年(一六一一)慶順の創立、もとは小松にあったが寛永元年(一六二四)現在地に移転、居屋敷は地子地であったという。寺院明細帳も開基を慶順とするが創立年代を文禄元年(一五九二)とする。「金沢古蹟志」は由来書によるとして、摂津の人権正房の長男房之助が出家し慶順と号し、文禄元年河原かわら町に創立、寺号を名願寺と称し天台宗から翌年本願寺の道場としたと記す。江戸時代、当寺は藩士大槻内蔵允伝蔵の檀那寺であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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