釣(り)鐘(読み)ツリガネ

百科事典マイペディアの解説

釣鐘【つりがね】

釣り下げて撞木(しゅもく)でついて鳴らす鐘。特に寺の梵鐘(ぼんしょう)をいう。日本の梵鐘の原形は中国周代の楽鐘で,仏教とともに伝来し,独特の発展を遂げた。銅製が多く,まれには鉄製。形式は上のすぼんだ円筒形の上に竜頭(りゅうず)をつけ,胴に乳(ち),袈裟襷(けさだすき),撞座(つきざ)などを配したもの。奈良時代から平安中期までの鐘は,2個の撞座の中心を結ぶ直線が,竜頭の長軸線と直交するが,平安中期以降のものでは両者は一致する。また時代が下ると口縁の駒の爪(つめ)といわれる部分の出が大きくなる。梵鐘の遺品は多く,日本で最古の銘をもつ妙心寺銘文で名高い神護寺,形の美しい平等院のものなど名鐘が多い。

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