向嶽寺派(読み)こうがくじは

精選版 日本国語大辞典 「向嶽寺派」の意味・読み・例文・類語

こうがくじ‐は カウガクジ‥【向嶽寺派】

〘名〙 臨済宗十四派の一つ。山梨県塩山市上於曾(かみおぞ)にある向嶽寺本山。勅諡恵光大円禅師抜隊得勝(ばっすいとくしょう)派祖。彼が武田氏帰依を得てより一門は盛んとなり、向嶽寺は後亀山天皇の元中二年(一三八五勅願寺となった。死後弟子の通方、峻翁、等輪らが一派を形成した。明治二三年(一八九〇)四月、派名独立の公許を得、同四一年九月五日、初めて管長を置く。塩山流または抜隊派ともいう。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の向嶽寺派の言及

【臨済宗】より

…白隠は峻烈な公案禅の挙揚と,卓越した指導力によって林(こうりん)派と呼ばれる大門派を形成し,日本の臨済中興の祖と仰がれ,以後,臨済僧の法系はことごとく白隠の流れをくむことになった。現在では,天竜寺派,相国寺派,建仁寺派,南禅寺派,妙心寺派,建長寺派,東福寺派,大徳寺派,円覚寺派,永源寺派,方広寺派,国泰寺派,仏通寺派,向嶽寺派,興聖寺派がある。なお,江戸時代に来日して黄檗(おうばく)宗を開いた隠元隆琦も,無準師範の法系に属する臨済禅僧であった。…

※「向嶽寺派」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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