君子は庖厨を遠ざく(読み)くんしはほうちゅうをとおざく

故事成語を知る辞典 「君子は庖厨を遠ざく」の解説

君子は庖厨を遠ざく

立派な人物は台所に近づかない、ということ。慈愛の心が深くて、命が奪われるのを見ていられないことのたとえ。

[使用例] 君子は庖厨に遠ざかる、と聖人が言いましたが、金きん椎ついのこの頃は、庖厨の中で聖書を読むの機会が多くなりました[中里介山*大菩薩峠|1913~41]

[由来] 「孟子―梁りょうの恵けい王おう・上」に出て来ることば。孟子が仕えていた王が、ある時、いけにえとして殺される牛がかわいそうだからと、助けてやったことがありました。それを聞いた孟子は、動物を殺して食べるのをかわいそうだと感じるのは立派なことで、だから「君子は庖厨を遠ざく」とも言われています、と述べた後、その気持ちを庶民にも及ぼすだけで、立派な政治ができるはずですよ、と語りかけたのでした。

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