命乞い(読み)イノチゴイ

デジタル大辞泉 「命乞い」の意味・読み・例文・類語

いのち‐ごい〔‐ごひ〕【命乞い】

[名](スル)
殺されるはずの命が助かるように、頼むこと。「敵に命乞いする」
長生きするように神仏に祈ること。
「ただ殿の御―をのみ申し思へり」〈栄花・楚王の夢〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「命乞い」の意味・読み・例文・類語

いのち‐ごい‥ごひ【命乞】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 長生きができるように神仏に祈ること。
    1. [初出の実例]「世のかためにておはしませば、いづれの民もただ殿の御いのちごひをのみ申思へり」(出典:栄花物語(1028‐92頃)楚王の夢)
  3. 殺されるはずの、自分または他人の命を、助けてほしいと頼むこと。また、神仏にその祈願をすること。
    1. [初出の実例]「先例の命乞(ゴヒ)」(出典浮世草子新可笑記(1688)一)
    2. 「親の命乞(イノチゴヒ)をするのだと云ってゐます」(出典:最後一句(1915)〈森鴎外〉)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android