咄咄怪事(読み)トツトツカイジ

デジタル大辞泉 「咄咄怪事」の意味・読み・例文・類語

とつとつ‐かいじ〔‐クワイジ〕【××咄怪事】

たいへん奇怪な事柄
たいへんにけしからぬこと。

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精選版 日本国語大辞典 「咄咄怪事」の意味・読み・例文・類語

とつとつ‐かいじ‥クヮイジ【咄咄怪事】

  1. 〘 名詞 〙 ( 中国、晉の殷浩が左遷されて、その怨みを言葉には出さないで、ただ「咄咄怪事」という四字を空に書いたという「晉書‐殷浩伝」に見える故事による ) 驚くほどあやしいできごと。また、ひじょうに不都合でよくないこと。
    1. [初出の実例]「咄々怪事、近年、昏を追て狂奔し、叫び過ぐる者あり」(出典:江戸繁昌記(1832‐36)初)

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四字熟語を知る辞典 「咄咄怪事」の解説

咄咄怪事

驚くほど怪しい出来事。また、非常に不都合でよくないこと。

[使用例] 世は乱世だよ。みんな全く、勝手なことやらかすよ。咄々怪事がこう連続的に来られたんじゃ、身が持ちませんわ[武田泰淳風媒花|1952]

[解説] 昔、中国しんいんこうが左遷されて、その怨みをことばには出さないで、ただ「咄咄怪事」という四字を空に書いたという「晋書―殷浩伝」に見える故事によることば。「咄咄」は驚きの声、また、驚いたりする様子

[類語] 咄咄とつとつかい

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