デジタル大辞泉
「何等」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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なん‐ら【何等】
- 〘 副詞 〙 ( 「なにら(何等)」の変化した語 )
- ① 不明なもの、不明なことをさしていう。なに。「なんらの」の形で用いられることが多い。
- [初出の実例]「人々候、何等事、大饗間問給、人々令レ申者也」(出典:後二条師通記‐永保三年(1083)正月二四日)
- ② 「なんらの…」の形で、下にくることばや表現を強めるのに用いる。なんという。
- [初出の実例]「何等の至幸、何等の快事」(出典:花柳春話(1878‐79)〈織田純一郎訳〉四)
- ③ ( 「なんらの…」という体言相当の句が、下に打消や疑問の表現を伴って ) なにほどの、どのような、の意で用いる。
- [初出の実例]「其胸中には何等(ナンラ)の感想が往来してたであらうか」(出典:火の柱(1904)〈木下尚江〉五)
- ④ ( 下に打消の表現を伴って ) 強い否定の気持を表わす。なにも。すこしも。
- [初出の実例]「なんら物的証拠もないのに」(出典:小説平家(1965‐67)〈花田清輝〉四)
何等の補助注記
漢字の例は「なにら」と読まれた可能性も強いが、便宜上この項にまとめた。→なにら
なに‐ら【何等】
- 〘 副詞 〙 =なんら(何等)
- [初出の実例]「何等 ナニラ」(出典:文明本節用集(室町中))
- 「其子孫等にものがたるに何等(ナニラ)の事柄を以てする乎」(出典:小説神髄(1885‐86)〈坪内逍遙〉上)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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