商品年度(読み)しょうひんねんど

日本大百科全書(ニッポニカ) 「商品年度」の意味・わかりやすい解説

商品年度
しょうひんねんど

商品が生産されて出回り始めてからしだいに消費され、ふたたび生産されて出回り始めるまでの1年間をいう。商品年度が成立するのは、農産物畜産物水産物など生産が季節により左右される商品についてであって、鉱工業製品のように年間を通じて連続的に生産することが可能なものについては、原則として商品年度はない。したがって、商品年度の始期終期)は、商品によって相違する。たとえば米の場合には、9、10月の端境(はざかい)期を経て新米の出回る11月から商品年度が始まり、翌年10月に年度が終わる(米穀年度)。その他の例としては、砂糖年度(10月~翌年9月)、酒造年度(7月~翌年6月)、肥料年度(7月~翌年6月)、毛糸年度(6月~翌年5月)などがある。また、国際的に定められたものとしては、羊毛年度(9月~翌年8月)、綿花年度(8月~翌年7月)、小麦年度(7月~翌年6月)がある。

[森本三男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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