コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

啓蒙の弁証法 けいもうのべんしょうほうDialektik der Aufklärung

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

啓蒙の弁証法
けいもうのべんしょうほう
Dialektik der Aufklärung

フランクフルト学派の M.ホルクハイマーと T.アドルノの共著。 1948年刊。基本的なモチーフは,野蛮からの解放を約束したはずの啓蒙の理念が次第に道具化し,人間や物は操作,管理,支配の材料でしかなくなると同時に近代理性自体も道具化していつしか再び野蛮へと退落していくプロセスの解明にある。啓蒙の自己展開は自然支配に必然的に支えられているが,それは外なる自然の支配のみならず人間の内なる自然の支配にまで拡大される。しかし著者たちは理性の自己崩壊を見すえつつも,そこに理性の自己批判能力の可能性を回復しようと試みる。そこでは個や特殊性を救済する「限定された否定」や自然との宥和を志向する「ミメーシス」などの概念が暗示的に提起されている。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について | 情報

大辞林 第三版の解説

けいもうのべんしょうほう【啓蒙の弁証法】

社会理論書。ホルクハイマーとアドルノの共著。1947年刊。啓蒙的理性がその道具的・抑圧的性格のため、神話・野蛮を克服するどころか必然的にそれへと逆転することを示し、鋭い文明批判を行なった。

出典|三省堂大辞林 第三版について | 情報

啓蒙の弁証法の関連キーワードM. ホルクハイマーフランクフルト学派否定的弁証法文化産業

今日のキーワード

俳句甲子園

1998年から松山市で開かれる全国高等学校俳句選手権大会。高校生が5人1組で句の優劣をディベートで競い合う。チームでの勝敗とは別に、個人の最優秀句も選ぶ。今年は過去最多の41都道府県から121校、15...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

啓蒙の弁証法の関連情報