善光寺大勧進(読み)ぜんこうじだいかんじん

日本歴史地名大系 「善光寺大勧進」の解説

善光寺大勧進
ぜんこうじだいかんじん

[現在地名]長野市長野 元善町

善光寺の山門西脇にある天台宗寺院。本尊一光三尊阿弥陀如来

初見は慶長六年(一六〇一)九月一六日の御小割証文という幕府の出した善光寺御寺領之割に「大勧進」とあるものである。それ以前は妙観みようかん院と称し、権別当職として経衆の首班として俗事や庶務にあずからなかったものと考えられる(善光寺別当伝略)。寛永二〇年(一六四三)七月三日の天海(慈眼大師)の朱印状に「信濃国水内郡善光寺者、(中略)従往古雖為法大乗融通之修行僧、天台円旨末流、近来暫時雖窺他家法義、今度復本宗台家之条」(善光寺大勧進文書)とあるように、一時真言宗醍醐だいご寺の法流に属していたが、この時東叡山寛永かんえい寺直末となり、善光寺別当と称することとなり、善光寺を管理することとなった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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