朝日日本歴史人物事典 「善如」の解説
善如
生年:正慶2/元弘3.2.2(1333.2.16)
南北朝時代の真宗の僧。本願寺4世。本願寺3世覚如の次男,従覚と梅の子。日野俊光の猶子となり,青蓮院で修学。観応2/正平6(1351)年,19歳で本願寺を継ぐ。延文4/正平14(1359)年には伯父存覚に依頼して,親鸞の遺徳を賛嘆する『嘆徳文』を制作,康安1/正平16(1361)年に親鸞の100回忌を厳修した。また延文2年7月5日付で,北朝が本願寺を勅願寺とする後光厳天皇綸旨がみられ,この時期,天皇に接近することで権威化をはかろうとする本願寺の姿が窺える。<参考文献>存覚『存覚一期記』,『本願寺史』
(草野顕之)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報