善逝(読み)ゼンゼイ

デジタル大辞泉 「善逝」の意味・読み・例文・類語

ぜん‐ぜい【善逝】

《〈梵〉Sugataの訳。音写は修加陀》仏の十号の一。煩悩ぼんのうを断って悟りの彼岸に去った者。

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精選版 日本国語大辞典 「善逝」の意味・読み・例文・類語

ぜん‐ぜい【善逝】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「ぜんせい」とも ) ( [梵語] sugata 善く逝った者の意 ) 仏語如来十号一つ。迷いの世界を去って、悟りの彼岸におもむき、ふたたび迷いの生死海にはもどってこないもの。
    1. [初出の実例]「南無一代教主釈迦尊、多宝分身諸善逝」(出典:本朝文粋(1060頃)一三・供養浄妙寺塔願文〈大江匡衡〉)
    2. 「明王の制止を加ふるは、善逝(ぜンゼイ)加護也」(出典:屋代本平家(13C前)一)
    3. [その他の文献]〔三蔵法数‐三五〕

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世界大百科事典(旧版)内の善逝の言及

【仏】より

…この仏が如(によ)(真理)から来たという意味で如来とよばれ,供養されるべき尊い者の意味では応供(おうぐ)ともよばれる。このほかに正遍知(しようへんち),明行足(みようぎようそく),善逝(ぜんぜい),世間解(せけんげ),無上士(むじようし),調御丈夫(ちようごじようぶ),天人師(てんにんし),世尊(せそん)ともよばれ,仏の十号といわれる。これが仏というものの属性をあらわしている。…

※「善逝」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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